高専プロコン移動部門

プロコン本戦参加記 移動部門

前回(前々回)のブログの続きです。

この記事は第一弾を書いた後すぐくらいから書き始めた物を、長くなりそうだからという理由で下書き放棄していた記事に加筆・修正を加えた物です。

前回までの話

mitoavadn.hatenablog.com

なんやかんやあってプロコン予選通過し、プロコン本戦に参加することができました。

本編

出発日にmitoだけがいない

卒研のテーマを確定させないとなぁというのと夏休み期間中の開発の進め方をどういう風にしようかというのを考えていた、夏休み前の前期期末試験期間中の頃にあるメールが届きます。
「内定式のお知らせ」
内定式どんなことするんだろうなぁと考えながら、メールから日付を確認しカレンダーに追加します。(TimeTreeっていうアプリを使っているのですが、良い)
この時に、この日の近日中で何か予定入っていないかなと見てみると、ある予定が見えました。
プロコン本戦
内定式の日が本戦2日前・移動日前日というように見えたのですが、まぁきっとそんなことなく、間違いの可能性もあるので念のため教授にプロコン本戦と移動日の日程を聞きます。
何も間違っていないですね...

ちょっとこれは予想していなかったので、教授やメンバーと内定式後に一人で直接行くか沖縄に帰ってきてみんなと行くかを相談して、直接行くことに決めました。
プロコン本戦直前に数日いなくなり、プロコン会場までも直接行くということでメンバーに迷惑をかけることになってしまうので、報告と謝罪を行います。
この時に「もしプロコン会場にmitoがつけなかったらよろしくね」みたいなことを言った覚えがあります。

これで、プロコン移動日にmitoだけが東京から宮崎に向かうという、他のメンバーや他のチーム・教員とは別行動が決定しました。

予想外な

2019年10月6日(Wikipedia調べ)にある速報がTwitter上に流れます。
台風発生
まだこれだけなら、台風の時期だしよくあることなんですが、問題は進路と強さ
プロコン前日から1日目くらいにかけてくる予報のめっちゃ強い台風
確か発表されてすぐの進路では、移動日前後に沖縄から飛行機が飛ぶか怪しいくらいの位置にいる進路だったと思います。
ここから旅程を変更するべきかこのままの旅程で行くかどっちにしろ行けるのかというのでICT委員会内がバタバタしていました。(特に教授や委員長、お疲れ様でした。)

その進路を見て「これ、わんちゃんmitoだけが会場に行けるんじゃね?」という疑惑が出てきて、「mitoだけが辿り着けたら全チーム分の発表よろしくね!」っていうことを周りから言われ始めます。
mitoは台風が沖縄に来る前には東京に飛んでるし、沖縄に台風が来る日くらいには長崎の会場に東京から向かうしで余裕でつけると思っていました。

変化する進路

そこから日が過ぎていくにつれて台風の進路に変化が出てきます。
なんと、プロコン本戦当日前後に宮崎周辺に台風がいるという進路予想になっていきます。
これを受けてプロコン実行委員が開催するかどうかに関して協議を始めていたはずです。
もし、プロコン本戦当日近日に台風が宮崎にいるなら、mitoはもちろん他のメンバーたちもつけません。(着けたとしても開催は厳しい)

結局、進路がまたずれてプロコン本戦は開催できそうということになって、沖縄から向かう組の飛行機も飛べそうという感じになってきました。

ただ、mitoが問題になってしまいました。
進路が最初の頃とだいぶ変わって、プロコン本戦前日に関東に台風が来ることになってしまっていました。

もともと、mitoの予定としてはプロコン本戦前日の朝の便で出発するつもりでしたが、台風の進路と規模的にその日の飛行機は全て飛ばないかもしれないという案内がANAから届きます。

「あ、これはまずい」という感じになり教員とどうやったらいけそうかという相談をしました。
その結果、飛行機をキャンセルして内定式の日(プロコン本戦の前々日)に新幹線で移動するという案が出てきました。ただ、時間的にも経路的にもその日のうちには宮崎までは行けないので、一旦関西あたりで一泊することになりそうです。
ただ、この時も新幹線のチケットをネットで買えず(理由は覚えていない)、台風で激混みするだろうから「最悪、立ちっぱかもね」という話を「まさかそんなことはない」と楽観視して過ごしていました。

とりあえず、この方法なら行けそうだなと思いつつ、最悪の状況を考えてメンバーに謝罪しに行きます。
「mitoは行けないかもしれないからよろしく笑」

時は流れ

内定式当日朝に新幹線の切符を買いに行きました。
そしたら、予想通り台風の影響か大混雑していて、みどりの窓口に入りきらないくらいの人の数でした。
ここで問題が。
- この人数で、内定式までに買って移動できるか
- 今までに自分自身で新幹線のチケットを買ったことがない
- 新幹線に乗った経験も関東-東北間だけで、関東-九州の長距離は皆無

チケット購入機で区間を登録し購入しようとすると「その経路は機械では取り扱えないので窓口を利用してください」と機械に言われ、「この人数並ぶのか...」と思いつつも仕方ないので並びました。
もう少しで、窓口にたどり着けるとなっていたときに混雑緩和のため、要件を聞いて回っていた職員の方と話すと、「それなら機械でできますのでそちらでお願いしてもよろしいでしょうか」となってしまったので、困惑しつつ機械にダメと言われたことを説明すると、職員の方も困惑しながら、「では、そのままでどうぞ」となりました。
(いまだに機械にダメと言われた理由が分かっていないけど、東日本から西日本に跨った移動だからかなと思っている)

窓口で色々と話した結果、広島乗り換えと大阪乗り換えの2案が出て、今日のうちでなるべく西にたどり着いておきたいということで、広島乗り換えにしました。
ただ、それでも今日で長崎までたどり着くわけではなかったので広島に一泊し、鹿児島まで新幹線、その後電車にすることにしました。

内定式中も同期や人事の方々と台風やばそうですねという話をしつつ解散しました。
そしたら、ちょうど同じ時間帯に新幹線で同じく西に行く予定の同期の人と一緒に向かっていると、
「これやばそうですね」と言われつつあるTwitterの写真を見せてもらいました。
そこには人としか見えないんじゃないかというくらいの人数のいる現在の駅の様子が写っていました。
この写真を見て、正直「あ、詰んだ」と思いました。

新幹線移動

それから同期の人とは別れ、駅のホームに行くと本当に人だらけで、歩ける余裕もほぼないような状態でした。
この時、ふと飛行機の時刻表を見るとこれから向かえばギリギリたどり着くかどうかの便があってそれに切り替えるべきかどうかをめっちゃ悩みます。
とりあえず、親がそういった交通系に詳しかったので電話で相談します。が結局新幹線で向かうことになりました。

指定席の席と席の間にも人が立って乗るくらいに人が多い状態ではありましたが、なんとか乗ることができました。
品川-広島間では自由席のチケットしか取れなかったので、mitoも立ちながら乗っていました。
そう、ずっと立ったまま3~5時間くらい(精神的にもだいぶ辛かったし遅延とかもしてたからちゃんとした時間は覚えていない)過ごしました。

分かる人にはわかると思うのですが、漫画「メジャー」海堂の夢島編で、ただ立っているだけのトレーニングがあって、それを見てた時は「へー、立ってるだけでこんなに辛いんだ〜」くらいの気持ちだったのですが、実際にやって分かったことは冗談抜きでめちゃめちゃきついということです。
幸い、mitoが立ってた場所はわりとスペースがあったので荷物を床に置くことができていたのでまだ楽でした。

スマホの充電残量が微妙だったこともあり、ほとんどスマホを触らず、音楽も何も聴かず、本も持っていない状況でただひたすらつくのを待っていました。
たまに現在位置を調べてどこまで来ているのかを見ていましたが、前に見た時より全然進んでいるように見えなく、辛い気持ちになっていました。ただ、調べてなかったらなかったでまた別の辛さがあったと思います。

広島駅まであと一駅になると立っている人たちももう座る人もいないと、空いている席に座り始め自分も座ると、座るってこんなに素晴らしいことなんだなと感じました。
それからまたしばらく経って、広島駅に着いたのがだいたい日を跨いだくらいだったはずです。
新幹線に乗り始めたのが19-20時くらいだったはずなのでそういうことです。
疲れたから早くホテルで休みたいという気持ちもありつつ、せっかく初めて広島に来たのだから少し見てまわりたいな気持ちもあったが時間も時間だったので、休むことにしました。

明日の朝食や小腹のためにコンビニに行くと広島カープのグッズコーナーで一棚あったことと、閉まって入れなかったのですがカープロードみたいなのがあったことにすごいなと驚いたのが広島での唯一の思い出です。
もう少し早くついていれば、近辺だけでも散歩したかったなというのが本心です。

翌朝

結構早めの新幹線でしたが時間に余裕を持って駅につきました。
ただ、自分がついていても新幹線がついているとは限らず...
台風はまだ本州上陸していないが関西の方にはもう風の影響が出ていてそこからくる新幹線だったので、だいぶ遅延していたみたいです。
この間に駅構内でお土産を物色します。
この頃には、また台風の進路が変わっていて関西方面に上陸する予定になっていたので、大阪ではなく広島に降りたことが救いになってました。

実は広島から自分が乗る新幹線は直接鹿児島まで行くわけではなく博多駅で乗り換えでした。ちなみに乗り換える新幹線の名前は「みずほ」です。
乗り換えの時間が到着予定から1時間程度だったので心配してましたが、心配しても新幹線が速くなるわけではないので、諦めて待っていました。
結果として博多駅に着いたのは、乗り換え予定時間から30分ほど経ってからでした。
新幹線の中で乗り換え予定時刻が過ぎた時は心底焦っていました。

乗る予定だった新幹線はもう出発してしまっただろうな、どうしようと悲しみつつ、一縷の望みをかけ駅員さんに聞くと「どの新幹線が出発したとかはわからないけど、全体的に遅延してるから行ってないかも」と言われ、勝手に駅員さんは何時の便が出てるとか把握しているもんだと勝手に思っていたので意外でした。(まあ考えてみればそういったこと全て把握しているのは大変か)

どこに行けば何が出発したとか知れるんだろうと思いつつ駅内を歩いていると、電子掲示板が見えました。
そこには、「みずほ」の名前はあれど、乗る予定の号数はありませんでした。
しかし、自分が乗る予定のものよりも早い時間に出発予定のものが遅延で出発していなかったので少し希望を持ちつつ、表示されるまでチームメンバーへのお土産を探していました。

しばらくして、もう一度電子掲示板を見に行くと...
>みずほ n号車<
この時、心の中で「みずほぉぉぉぉ!」と叫んでしまいました。
ちなみにみずほという名前に関して知っていることは艦これの瑞穂だけだったので、頭の中はそればっかになっていました。
この出来事から「みずほ」っていう名前が結構好きになりました。

それから鹿児島につけるという安心でお土産を見て回ってました。

鹿児島到着

鹿児島についてからはもう安心しきっていて電車も一本でいけたので、美味しそうなサンドイッチ店でサンドイッチとコーヒーを買って悠々と電車を待っていました。

電車に乗っている途中で綺麗な海が窓から見えて「いいな〜」と思っていたら、テレビでしか見たことないような海のすぐそばにある人気もない駅で電車が止まり、「全て投げ出してここで降りたい!」って思ったのはここだけの話。
電車を乗ったことがあるのが東京都内だけだったので、こんな海のすぐそばや自然に囲まれつつ電車で移動するという体験は初めてだったのでとても楽しかったです。

そして、会場の最寄駅についたときに最後の事件が起こります。
その駅では、交通系ICカードが使えなかったのです。
完全に想定していなかったので驚いていると、周りにいた高専生らしき集団も同じように戸惑っていました。
教員らしき人がいて学生らしき大人数だったのでプロコンに参加する高専生だろうな〜ってわかりやすかった。
そこから徒歩で、取られている宿泊地に向かいました。

かくして、mitoは台風とすれ違いつつなんとかみんなの待つ宿泊地にたどり着くことができました。
その後も休む間もなく色々とありましたが、それはまた別のお話。

最後に

ここまでの長文を読んでくださりありがとうございます。
これが、mitoの移動部門のほぼ全てです。
次はいよいよプロコン当日の話になるのですが、それを書ききるのはいつになるでしょうか。
mitoの次回作にご期待ください!

mito.